保坂内科消化器科のブログ

日々学んだことを備忘録として記します。

2019-01-01から1年間の記事一覧

気管支喘息の診断に使われる指標について

日内変動 健常人においてもPEFは午前4-6時頃に最低値、午後4-6時頃最高値 PEFは、1日2-4回、少なくとも3日以上記録 PEF日内変動度は1日の最大値と最小値の差をPEFの平均値もしくは最大値で割る PEF平均値を基準値とした場合: 平均日内変動度…

入院中に転倒して頭部を打撲した疑いがある場合、頭部CTを

日本医療安全調査機構(医療事故調査・支援センター)の発表 高齢者の転倒・転落による頭部打撲(疑い含む)では、明らかな異常がなくても、頭部CT撮影を推奨 但し、 打撲後、いつまでに頭部CTを撮影するべきかについて記載はない 頭部CTを撮影すること…

メタボリック症候群の指標

内臓脂肪の指標として現在使われているのは、BMIやウエスト径、ウエスト/ヒップ比。 これら以外に、ウエスト/身長比もよい指標であることが日本人を対象にした横断研究とコホート研究で示された。この研究においては男性の至適カットオフ値0.52、女性…

ステロイド抵抗性喘息と診断する前に検討すべき事項

①吸入薬の使用量、デバイスの選択は適切か ②吸入に当たっての使用法(デバイスの誤動作)、服薬アドヒアランスの確認 吸入療法では鼻から呼出 ③増悪因子の確認と排除・増悪させうる薬剤の服薬(NSAIDs、β遮断薬など)、・喫煙(ステロイド感受性低下)…

心の健康問題で休業した人への対応で注意すべきこと

・ 管理監督者から職場の人へ知らせる範囲と内容(健康上の問題について伝える、何も言わないなど)の希望を尊重する。 ・職場の人から本人への連絡は必要最低限とし、見舞いなども避ける。・気持ちが沈んでいる休業者が独居の場合、主治医の判断を確認し、…

以下の場合に、百日咳の検査を考慮 (1)百日咳に特徴的な症状を1つでも認める場合 (2)家族や周囲に百日咳の確定症例がいる場合 (3)咳嗽による睡眠障害を自覚している場合 (4)1週間以上の咳 咳出現から2週間は培養:培養法ではマクロライド耐性の有…

ポリオワクチンについて

2型野生株ポリオは根絶され、3価OPVのなかの2型ウイルスの意義がなくなった むしろ2型ポリオ株は有害 流行地においては、2型ポリオの弱毒株を除いた2価OPVを使用 日本のIPVは世界に先駆けてセービン株を採用 日本における問題点は、追加接種が…

高濃度乳房と検診

高濃度乳房が日本人に多いのは、乳腺組織が多いからではなく、脂肪組織が少ないから多いと考えられている。 そもそも高濃度乳房の厳密な定義はなく、おおざっぱなものである。大胸筋の濃度よりも高い陰影を高濃度と判定したり、高濃度乳房か否かで判定に迷っ…