保坂内科消化器科のブログ

日々学んだことを備忘録として記します。

骨粗鬆症と動脈硬化の関連

骨の吸収によりカルシウムやリンの放出が増加すると、血中のリン負荷も増大する。リン放出はパルス状に変化するので血中へのリン負荷の影響は強く、骨代謝回転亢進と死亡率上昇の主因と考えれられている。 血中のリン増加によって、血管内皮障害が生じ、血管…

めまいの診断(開業医において)

現病歴とバイタルサインの異常(血圧、脈拍数など)で中枢性めまいのリスクを評価。主訴<めまい>患者への問診(1)「立って歩けますか。立った時、左右どちらか片方にふらついたりはしませんでしたか?」:これは体幹失調、脱力の評価が同時にでき、中枢性…

CTC(CT colonography)における評価

C-RADS (CTColonography Reporting And Data System) C1→フォロー間隔は5年間. C1であった患者で平均4.7年のフォロー期間で1例のみが大腸癌の診断を受け、粗発症率0.2/1000人・年であった. C2→フォロー間隔は3年間. C2病変と判断された93人の患者…

「ファンベース (ちくま新書)」を読んで

ファンベース (ちくま新書) 佐藤 尚之 著 経営についての指南書であるが、リーダーに求められる要件は何かということにも繋がるようにも感じられた。 客の20%がファン、その約20%がコアファン ストーリーを前面に出す 徹底的に人に役に立とうとする精…

骨粗鬆症の強度を決める要因

骨強度の約70% は骨密度によって説明することができ,残りの30%が骨質によって 規定される .骨質は大きく構造特性と材質特性の2つに分けられる。 構造特性には骨のマクロやミクロの構造,材質特性には骨代謝回転,骨内部の微細な損傷,石灰化の状態,コラ…

脳卒中の内科的アプローチ

O'Donnelらによる脳卒中の危険因子 虚血性脳卒中発症の危険因子:高血圧(寄与度45.2%)、脂質異常症(35.2)、運動不足(29.4)、肥満(26)、喫煙(21.4)、心臓病(8.5)、糖尿病(7.9)。 脳出血発症の危険因子:高血圧(寄与度73.6%)、運動不足(27.…

COPDの治療管理

診断:1秒率<70%(気管支拡張薬吸入後) 病期:予測値に対する1秒量の比率 Ⅰ期:≧80% Ⅱ期:50≦<80% Ⅲ期:≦30<50% Ⅳ期:<30% 臨床重症度:病期に息切れ等の症状や増悪の頻度を加味して総合的に判断する。 息切れの評価にはmMRCが用いられる。咳・…

糖尿病治療薬の臨床効果

厳格な血糖コントロールによって最小血管障害は抑制。大血管障害の抑制効果は証明されてこなかった。長期的に観察した研究で大血管障害の抑制効果がある可能性。 DPP-4阻害薬:心血管イベントの抑制効果なし。 SGLT2阻害薬:心血管イベントと腎症の…